「瑠梨、なにがあったの?」
しばらく歩いて、和葉があたしの前に立ちはだかった。
「………」
あたしは下を向く。
泣きそうになるのを必死に堪える。
今だけじゃない。
渉くんや悠夢を打った時も、ここまでの道のりも。
泣きそうで、泣きそうで、仕方なかった。
「……キス、してた。悠夢と渉くん」
「えっ……」
和葉は驚いたように、固まった。
「あたし……さ、悠夢に何故か無視されて、怒られてた。渉くんとデートをした日から。なんでか分からなかったの、あたし。聞くのが怖かった。でも、今日聞こうと思うって、そう言いたかった。和葉に」
「……そうだったんだ」
「でも、分かっちゃった。渉くんと付き合ってたからだったんだって」
「……」
今思えば、渉くんの名前を聞くたびに悠夢は様子がおかしくなってた。
なんで、今まで気づかなかったんだろうか。
「……だから、もういいんだ」


