あたしはもう一つ後ろにいる悠夢に近づく。 渉くんは驚いて、赤い頬を押さえることすらできないようだ。 「あんたも……ね?」 あたしは悠夢を同じように、打った。 また、パチンという音が鳴る。 悠夢は頬を押さえてあたしを睨む。 「最低だね」 きっと、初めてだと思う。 悠夢の頬を打ったのも、こんな冷たい眼差しを送ったのも。 悠夢はあたしの顔を見て、青ざめた。 「和葉、いこっか」 「え?あ、うん……」 和葉は先を進むあたしを追いかけてきた。 「ルリちゃん!!」 なんて呼ぶ声も無視をした。