脱☆年下系男子






 ほら、どうせあたしなんてさ……




「もういい。渉くんなんて……」


 〝嫌いだ〟


 その一言が出てこない。


 そりゃそうだよね。



 だって、好きなんだもん。

 なにしても、渉くんが好きなんだもん。


 許せなくても、好きなんだもん。




 でも、おしまいだよ。



 あたしね、そんなに心広くないの。


 それに、悠夢が本命だったら、あたしが邪魔者だしね。




 あたしは渉くんに近づく。


「今日さ、和葉と帰るって言おうと思ってたんだ。でも、言わなくても分かるよね?もう、渉くんとは帰らないよ。」


 あたしは息を吸いながら、渉くんを見る。


「最低っ!!」


 あたしはそう叫ぶと、渉くんの頬を打った。



 パチンという音が鳴り響く。



 周りからも、すごい視線が送られる。


 この際、どうだっていい。