あたしが話したわけでもなく、独り言を聞いたわけでもなく。
もちろん、誰かから聞いたわけじゃなかった。
あたしを見てくれてたんだ、ずっと。
あたしが想像していた以上の心配を、和葉がしてたことを悟る。
それでも、聞かずにあたしが話すことを待っててくれてた。
ああ、なんて優しい友達を持ったんだろう。
って、泣きそうになった。
「……ありがとう」
「ううん。さあ!話してみな?ちゃんと聞くから」
なのに、相談1つもしなかった。
あたしが今から言うのも、〝結論〟だなんて。
少し、後悔した。
「うん!あ、でも渉くんに今日は帰れないって言うから待ってて」
「はーい」
あたしは校舎を出てすぐのところに和葉を待たせて、校門にいるであろう渉くんに走って寄って行った。
「え…………」


