「ねぇ」
あたしはドアの外から悠夢に話しかける。
鍵はついてないから開けても良かったんだけど、あたしはそんなこと出来ない。
だって、悠夢を傷つける気がしたから。
あたしに会いたくないから返事をしてないのに、強引になんて出来ない。
………嘘、違うよ。
怖いんだ。
悠夢の睨んだ顔を思い出した。
あの顔をまた向けられるのが、怖い。
あんな顔で見られたくない。
それに、悠夢の気持ちを知るのが怖い。
だって、きっと分かってるんだ、あたし。
なんでかとか、理由はとかじゃないけど。
あたしが傷つけるってことは、分かってるから。
それを認めたくないあたしがいる。
本当、バカだ、あたし。
弱い、最低。
あたしは……お姉ちゃんなのに。
あたしと悠夢は姉妹なのに。
怖いからって何もできない。
足が竦む。
情けないな、あたし……。


