脱☆年下系男子





 悠空の優しい声が、

 あたしの涙腺を、
 きつく縛って強く我慢した、涙腺を、

 いとも簡単に緩くさせる。



「……ううん、大丈夫だよっ」


「悠夢は、溜め込み過ぎなんだよ。お姉ちゃんでしょ?たった二人の姉妹でしょ?きっと、受け入れてくれるよ。」



 分かってる。

 分かってるんだよ、

 お姉ちゃんはそういう人。



「あたし、知ってるよ?瑠梨姉とは遊んだことあるしね?だから、瑠梨姉なら受け入れてくれるよ」



 傍にずっと居てたから。

 生まれたころからずっと近くで見てきた。



 お姉ちゃんはすごく優しい人。



「一緒に涙も流してくれるよ、きっと。そんな人じゃない?瑠梨姉は」



 だからだよ。

 だからこそ、言えない。


 お姉ちゃんを傷つけちゃう気がして。

 お姉ちゃんの涙を見たくない。


 怖いんだ。

 ただ、怖いんだよ。



「でも、ね?怖いや……」


 あたしが出した声は、思ったよりも震えていた。