携帯が鳴る。
「はーい?」
平然を装って電話に出る。
電話の相手は親友の悠空(ゆうあ)だ。
一文字目が同じ漢字で、小さい頃から仲良し。
「あれー?起きてたんだー」
「うん、起こされたの」
「なんでー?今日部活ないのに?」
ちなみに、悠空とは、同クラ、同じ部活でもある。
あたしは自分の部屋の椅子にドスッと座る。
「そうなんだけど……お姉ちゃんがさ、初デートだからって朝から叫び続けてて」
「えーっ!瑠梨姉ってそんなキャラだっけ?」
またまたちなみに、悠空はお姉ちゃんとも知り合いで、瑠梨姉と呼んでいるくらいの仲良しさ。
小さい頃は3人で遊んだりもした。
「違うよ(笑)でも、緊張して可笑しくなっちゃったんじゃない?ほら、初彼氏だし、初デートだし」
なんて言って、胸を苦しくさせる。
悠空は、あたしの事情を全部知っている。
あたしの胸の苦しみも分かってくれている。
「……悠夢?泣いてもいいんだよ?」


