「……もうすぐ1時だ」
駅前の大時計は、1時50分を指していた。
今駅に着いたあたし。
心臓はバクバクうるさい。
今も叫びたい。
……無理なんだけどね?
あと10分。
……なにしよう?
あ、髪型崩れてないかな?
メイク、大丈夫?
何度も家で確認した。
後ろ向いたり、横向いたり。
1時間くらい、鏡と睨めっこした。
そんな服でも、まだ気になる。
渉くんの反応を見ていないから、余計考えちゃう。
メイクは、慎重に時間をかけてやった。
髪型も何度も整えた。
でも、歩いている内に崩れちゃったかもしれない。
暑くて汗をかいてるから、メイクが残念なことになってるのかもしれない。
服も、気になっちゃう。
焦っても仕方ない。
そんなこと、分かってる。
でも、焦っちゃうんだ。
どうしても。


