悠夢は、そのなにかを見て一瞬驚いた後、笑った。
「「明日、このバッグで行く!」」
あたしは手に持っているそれを上に上げた。
悠夢はあたしの考えが分かったからか、笑顔で声を重ねた。
あたしが持っていたのは、見つけたのは、肩掛けの小さめのかごバッグ。
あたしも悠夢も中学生だった頃、二人で買いに行ったんだよなぁ。
でも何故か無くなっちゃって……
こんなとこにあったんだ。
……もちろん、そんなことは悠夢は知らないけどね。
「いいねー!可愛いし、似合うもんね」
悠夢も賛成してくれたから、あたしは無事、明日のデート服を一通り決めることが出来た。
「さ、お姉ちゃんは明日のためにさっさと用意して寝ろ!」
「はい!」
あたし達はそんな会話をした後、顔を見合わせて笑った。
「プルルルル」
と、突然あたしの携帯電話が音を出した。
「あ、渉くんだ」
携帯の画面に映し出された<渉くん>の字に、渉くんからの着信が来たことに気付く。
「…………」
悠夢をチラッと見ると、下を俯いて悲しそうにしていた。


