脱☆年下系男子





「だって?」


 守先輩がそう繰り返し聞く。



「だって……分かるから」


 下を向いたまま、言う。



 分かるんだよね、そうする気持ち。

 っていうか、普通だし。



「わか……る?」


「はい……。あたしもそうするし、っていうか、それが普通っていうか……」


「……え?」


「好きな人の恋を応援……だなんてできないですよ。だから、」


 だから……

「例え邪魔しようとしたとしても、応援してくれた先輩はすごいんですよ」


 あたしがそう言うと、守先輩は一瞬驚いた顔をした後、頬をほんの少し赤らめた。



「ありがとう、畑。でも、悪かったと思ってる。ごめん」


「いいえ!全然いいですよ!」


 今度は反対に頭を下げる守先輩に、あたしは首と両手を横にビュンビュン振った。



 守先輩は、そんなあたしに微笑むと、


「俺、実を言うと、畑を落とそうとしている時の自分がずっと嫌いだったんだ。」


 と言った。


 静かに話の続きを聞く。


「自分が悪い奴になっていっててさ、すげぇ苦しかったんだ。」


「だから、今、フラれたのにすごい清々しいんだよ。なんか楽」





 そう言ってまた微笑んだ守先輩が、とてもカッコよく見えた。