「誰と……勝負してたんですか?」
「そりゃあ……渉かな」
「あっ……」
そんなことがあったんだ……。
「あの、守先輩」
協力してくれた先輩だから、付き合うことを言った。
協力してくれた優しい先輩だから、言うの。
「本当に、ありがとうございました……!」
あたしは思いっ切り頭を下げた。
こんなにも想ってくれていたヒトがいたこと。
すごく嬉しくて、涙が出て。
「ううん、俺はなにもしてないよ。だからー……頭上げなよ」
「いいえ!だって、だって……」
こんなんじゃ表せないくらいなんだよ。
ありがとうじゃ、足りないくらいの感謝なんだ。
「……ふふっ」
守先輩はいきなり笑い始めた。
真剣な話なのに笑い声が聞こえて、あたしもほんの少し頭を上げてしまった。
守先輩は腹を抱えて笑っている。
「あ、の……せんぱっ」
「面白いなぁ、畑って」


