きっと守先輩は、あたしと渉くんのことを知っているはずだ。
もし渉くんから聞かされていなくても、きっと。
それなのに、こんなに普通に喋れてる。
やっぱり大人だな、先輩は。
「ちょー!二人の世界に入んないでよ!俺も混ぜろって」
少し嬉しい気持ちに浸っているあたしの心に、黒い雲を被せる男の先輩。
「なんですか」
「うわー、きっつー」
「はははっ、嫌われてるー」
睨んでみると、男の先輩は笑顔でそんなことを言う。
守先輩は笑ってるし。
「てか、なんで来たんですか?」
少しきつい言い方だけど、何故か直らない。
これはあれだ。
全部、この人が悪いんだ。
「えー?だって、ルリちゃんに会いたかったんだもーん♪」
「気持ち悪っ」
「え、ちょ!」
先輩だけど、からかいがいのある人だな。
……なんて思ってるあたしって酷いよなぁ。


