守先輩は頭を深く下げた。
「えっ……」
当然、驚くあたし。
隣にいる和葉も驚いている。
ってか、周りの人も驚いている。
「え、ちょ、どうしたんですか。い、いきなり……」
慌てて「頭を上げてください」と言った。
守先輩は頭を上げると、申し訳なさそうに言う。
「昨日、俺の弟の渉が酷いこと言ったんだってな。……本当に、ごめん」
……あぁ、それか。
もしもこれが外面だったとしても、やっぱり、守先輩はカッコいい。
弟のために謝るなんて。
「い、いえ……あたしだって悪かった……だろうし」
本当は100%あいつが悪いと言いたかったけど、守先輩の前、そんなこと言えない。
それに……八つ当たりみたいにしたのはあたし。
あたしも少しは悪いと思ってるから。
「でも、本当にごめん。渉にも言っといたから。」
守先輩は何度も謝った。


