風のちんぷんかんぷんな予想は無視して、なんで畑が教室に来たのかだけを考えた。
なんかの用事か……?
なんの……?
「おーい、聞いてんのー?」
「……その子、どこ行ったの?」
「お、やっぱり彼女なんじゃ……!」
「どこ?」
俺は半分キレながら、風に訊ねた。
「……さあ?」
風もキレたのか、とぼけて見せた。
「さあ?って……どこ行ったか聞いてんだよ」
俺は視線を空から、俺を睨んでいる風に移した。
「だーから!知らねーよ。なんか怒って行っちゃったし?……てかさ、なに怒ってんの?何があったか知んないけど、俺に当たるな」
腕を組んだ風。
こいつは怒ってる時に腕を組む癖がある。
「……悪ぃ。」
俺が怒ったのは、失恋の傷が癒えない俺に、風が俺がフラれた畑を俺の彼女だなんて言ったからだ。
でも、風は何にも知らない。
俺と畑のこと、何も。
だから、こう言われるのも仕方ない。
それに怒るなんて、俺って……。


