「あのー……滝野先輩いますかー?」
はい、またまた来ました、三年生教室前廊下。
本当は恥ずかしいから来たくなかったんだけど……昨日のこと、ちゃんと守先輩と話したかったから。
「あれー?君、この前も来てたよね」
あたしの前に現れたのは、守先輩……ではなく、知らない3年生の男の先輩。
「あ、あのー、滝野先輩いますか……?」
「あぁ、守?守になんか用なの?」
見た感じ、髪は染めてるし、チャラチャラしてそうだなぁ。
……なんて、勝手に決めつけちゃダメか。
「あ、ちょっとお話が……」
「ふーん……ちょっと待ってねー」
そういうと、その先輩はドアに手をついたまま、教室の中を見渡した。
「あ、」
何かを見つけたように声を発した先輩。
「え、いましたか?」
「ん?」
あたしがそう聞くと、先輩はあたしの方に振り向き、
「いなーい(笑)」
と笑顔で言った。


