脱☆年下系男子





 そしてまた、真剣な顔に戻って渉くんは話し続ける。



「そんな風に後悔してる時に、守が帰ってきて言ったんだよ、ルリちゃんに告白したって。」



 ああ、あの時の。

 守先輩、渉くんにそんなこと言ってたんだな。



「マジかよって思った。すげぇ焦った。あんなことあった後だからかな?このまんまじゃルリちゃんが誰かのものになっちゃうって思って、怖くて怖くて仕方なかった。」


「……うん」


「だから、絶対にこのままじゃ嫌だって思って。謝ろうって、仲直りしたいって思った。だから、昨日学校に行ったんだ。そしたら……」




 見たんだ、あたしと守先輩の姿を。


 ……あたしだったら耐えられないな。

 もしも好きな人が他の人と肩を組んでいたら…。ううん、一緒にいるだけで嫌になっちゃうよ。


 例えば、渉くんが中学生の女の子と居たら……?

 あたしとは釣り合わないなって思うし、普通に中学生同士で付き合わないといけないなって思うもの。



 あれ?あたし……




「辛くなった。悲しかった。嫌で嫌で仕方なかった。ルリちゃんは僕のものじゃないことくらい、分かってた。でも、だからこそ辛かったんだ。僕はルリちゃんと守のことをどうこう言える立場じゃないから、言いたくても言えない。」


「……」


「二人のことを止められないし、ルリちゃんを独り占めできないから。僕だって、そんなワガママなことできないからさ」




 ちゃんと、渉くんはあたしのこと考えてくれてた。

 いつも、いつも、好きでいてくれた。