そしてまた、真剣な顔に戻って渉くんは話し続ける。
「そんな風に後悔してる時に、守が帰ってきて言ったんだよ、ルリちゃんに告白したって。」
ああ、あの時の。
守先輩、渉くんにそんなこと言ってたんだな。
「マジかよって思った。すげぇ焦った。あんなことあった後だからかな?このまんまじゃルリちゃんが誰かのものになっちゃうって思って、怖くて怖くて仕方なかった。」
「……うん」
「だから、絶対にこのままじゃ嫌だって思って。謝ろうって、仲直りしたいって思った。だから、昨日学校に行ったんだ。そしたら……」
見たんだ、あたしと守先輩の姿を。
……あたしだったら耐えられないな。
もしも好きな人が他の人と肩を組んでいたら…。ううん、一緒にいるだけで嫌になっちゃうよ。
例えば、渉くんが中学生の女の子と居たら……?
あたしとは釣り合わないなって思うし、普通に中学生同士で付き合わないといけないなって思うもの。
あれ?あたし……
「辛くなった。悲しかった。嫌で嫌で仕方なかった。ルリちゃんは僕のものじゃないことくらい、分かってた。でも、だからこそ辛かったんだ。僕はルリちゃんと守のことをどうこう言える立場じゃないから、言いたくても言えない。」
「……」
「二人のことを止められないし、ルリちゃんを独り占めできないから。僕だって、そんなワガママなことできないからさ」
ちゃんと、渉くんはあたしのこと考えてくれてた。
いつも、いつも、好きでいてくれた。


