でも、そんなあたしの声も聞かずに守先輩は柔らかく笑った。
そして、あたしの頭を撫でた。
「しっかり伝えろよ、畑」
「あの……」
守先輩はゆっくりとあたしの頭から手をどけ、また背を向けて自分の家へ歩き出した。
「え、ちょ……」
すぐに守先輩を追いかけようと思ったが、あたしは驚いて立ち止まってしまった。
「あ………。」
目の前にいる彼は、そう声を漏らした。
あたしは驚きすぎて、顔を手で覆い、何故か涙まで出してしまった。
嘘……。
なんで、ここに?
なにこれ?なにこれ?なにこれ?なにこれ?
目の前の光景が信じられなかった。
なんでここに?
なんでここに、渉くんがいるの?


