昨日、あたしと守先輩が一緒にいたことできっと渉くんは深く傷ついたんだ。
だから、もう……。
許してもらえなくて、仲直りも出来ないのではないか。
そんな考えが浮かぶ。
でも。
それでもいいから。
あたしの素直な気持ちを、謝罪として伝えたいから。
「行きましょうか」
あたしは、あたしを心配してくれている守先輩に笑いかけた。
「……うん、分かった」
先輩はあたしが一生懸命涙をこらえてることを知ってか知らずか、いつも通りに笑った。
「ここ右ね」
「はい」
何度か曲がって少しずつ渉くんがいるであろう滝野家に近づいていく。
……ただ、だ。
「あー、そっち左!」
「え?」
守先輩は、曲がろうとするあたしを止める。


