脱☆年下系男子







「もうすぐ、校門出るんですけど」


「うん、そうだね」



 もうちょっとで校門を出てしまう。

 けれど、渉くんは全然見えない。



「来てくれてないのかなぁ……」


「だから、早いんだって。諦めるの」

 守先輩は笑いながら言った。



 確かにその通りなんだけど、不安で仕方ない。


 校門に近づくのと比例して、あたしの胸のドキドキは高まっていく。

 それは決して心地よいものではなくて、むしろ悪いドキドキだった。



 校門を過ぎて、昨日渉くんがいた所、渉くんの家に向かう方向に歩みを進めた。



「畑……」


「い、いいんです。だって、家行っちゃえばいいんですから」




 でも、昨日渉くんがいた所に渉くんは来てなかった。





 いいの。


 だって、今日はどっちにしろ会えるんだから。

 ……会うんだから。



 でも、とてつもない悲しみがあたしを包み込むんだ。


 だって、きっとあたしのこと嫌いになっただろうから。

 ここに来てくれなかったってことは、そういうこと。