トレモロホリディ

「あなたは、ミナト君が大好きなんですね」


私がそう言うと、彼女はギロッと私を睨み付けた。


「バッ、違うわよ!別に」


違うなら、何をそんなにムキになる必要があるんだろう。


「本気になっても無駄だってこと、あたしだってわかってるわよ。

でも納得がいかないんだからしょうがないじゃない」


本気になっても無駄って、どういう意味なんだろう。


「だって知らなかったんだもん。

知ってたら、こんなになる前に止められたのに!」


「あの、何の話ですか…?」


私の言葉に、彼女が私を見上げる。


「本気になると、あたしみたいにつらい目に遭うから特別に教えてあげる。

この話を聞いたらさすがのあなただって、ミナトとこれ以上仲良くしようなんて思わないんじゃないかしら」


「はぁ…」


一体、何だって言うんだろう。



「ミナトはね…」



真剣な顔をする彼女を見ながら、私はゴクッと息を呑んだ。









「ゲイだよ…」