トレモロホリディ

『ねぇ、すごいかっこいいね』


『もしかしてモデルさんかな?』


『色白だよね。ハーフかな?』


ミナト君のことで、盛り上がっているらしい。


ミナト君は聞こえているのかいないのか。


全く気にせずにパクパクとチャーハンを食べている。


『ねぇ、向かいに座ってる子って彼女?』


『えー、まさかぁ』


『だよねー。

全然似合ってないもんねー』


『そうだよー。

さっきから全然しゃべってないし。

友達とか同僚とかじゃない?』


あのー。


バッチリ聞こえてますよ。


そういう話は、もう少し小さい声でしましょうね。


あーあ。


なんかご飯がおいしくなくなっちゃうな。


そんなことを思いつつ、水を口にした時だった。


ミナト君が突然顔を上げた。