トレモロホリディ

ギシッとベッドが軋む音がして、


湊君の身体が私の身体の上に重なる。


私の背中がベッドに深く沈むと同時に、湊君の唇も深く沈む。


優しく侵入した湊君のそれは、私の歯列をなぞり、私のに優しく絡みついてきた。


「ん…」


湊君のキスは、とろけるチョコのように甘く、ほろ苦くて…。


なんだか泣きたくなってしまうんだ…。


湊君は甘いキスを繰り返しながら、私の肩や腕に優しく触れる。


大丈夫だよと言い聞かせるように。


ゆっくり唇が離れて、ハッと気がついた時には、既に上半身は裸になっていた。


うそ…。


い、いつの間に?


湊君はゆっくり身体を起こすと、自分のTシャツの裾に手をかけて、一気に脱いでしまった。


直後現れた上半身に、ゴクッと喉が鳴る。


細い人だなと思っていたけど。


毎日筋トレをしているからだろうか。


胸板が意外にあって、腹筋も割れている…。


どうしよう。


自分の裸を見られるのも恥ずかしいけど、見るのもすごく恥ずかしい。


思わず目をそらした直後、


湊君にぎゅっと抱きしめられた。


直接触れ合う肌と肌。


スベスベした湊君の肌が、とても心地良い。


重なる湊君の鼓動と私の鼓動。


私もドキドキがすごいけど。


湊君もドキドキしているんだね。


湊君は少しだけ身体を起こすと、私の両手にぎゅっと指を絡ませて。


唇を私の首筋に這わせていった。