頭の中が、グルグルしていた。


壮真君が、


美菜ちゃんを好きだなんて…。


でも、確かに。


ほなみで何度も会ってるし、彼女の人柄は彼も良く知るところだ。


そうなったって、全然おかしくないわけで。


そして、そんな壮真君に電話をかけてきた美菜ちゃん。


一体、何の話だったのかな…。


美菜ちゃんも、もしかして壮真君のこと…?


番号を知っていたら、


俺だって今すぐに電話したいよ。


でも、もしかしたら美菜ちゃん。


誕生日の約束を破った俺を、怒っているかもしれないし…。



美菜ちゃん…。


あんなに近くにいたのに…。


手を伸ばせば…


すぐに触れられる距離で寝ていたのに。


今は隣に住んでいても


ものすごく遠いよ…。


あの一枚の壁が


とてつもなく厚いものに思えるんだ…。


もう…


壁を見ながら寝るのはうんざりだよ。



美菜ちゃん…。




寂しいよ…。