トレモロホリディ

「お待たせー」


しばらく待っていると、めぐるが料理をトレーに乗せて運んで来てくれた。


おっ、結構食欲をそそる香り。


ん?


こ、これって…!


「ペペロンチーノだよー」


「う、うん」


それは見ればわかるんだけど。


「早速食べようか」


「うん。いただきます…」


フォークを手にし、一口食べてみた。


味は…普通かな。


ちょっとにんにくが焦げてて苦いけど。


いや、まぁ。


いいんだけどね。


一生懸命作ってくれたんだし。


ただ、ね。


俺、一応接客業だしね。


お客さんと話す時、にんにく臭いのはどうかと…。


美菜ちゃんは、そのへんのことを理解しているのか。


餃子にでさえ、にんにくは入れなかった。


本当によく考えてくれてるんだ。


「サラダも食べてねー」


「うん、ありがと」


サ、サラダっていうか。


レタスちぎって皿に盛ってるだけだよね。


ドンとテーブルに置かれたノンオイルのドレッシングが、なんだかむなしい…。


俺のために作ってくれたんだから、文句は言わないけどさ。


美菜ちゃんの作ってくれる多品目サラダ、うまかったなあ…。


食べ応えあってさ…。


味付けも良かったなあ。


ドレッシングとか使ってなかったぞ。


どうやって作るのかな。


聞いておけば、良かったな…。