だけど…。


朝になっても


昼になっても


夕方になっても


夜になっても


湊君は帰って来なかった。



もうすぐほなみのアルバイトの時間だし、


出かける準備をしなくちゃ…。



もしかして湊君、


お店に直接行ったのかも?



ロールキャベツをタッパーに詰め


カップケーキを箱に詰め


プレゼントをバッグに入れると


私はアパートを出発した。




ほなみに到着すると、


私は穂波さんに事情を話して、少しの時間、アルバイトを抜けさせてもらうことにした。


まだ日付は12日。


なんとか間に合うかもしれないもの。


お店までの道のりは、ほなみから歩いて15分弱くらい。


逸る気持ちが抑えられず、時々走りながらお店へと向かった。


湊君のお店に到着すると、


昨日は入るのにすごく勇気がいったのに、


今日はためらうことなく扉を開けた。


いらっしゃいませーと、元気な声が耳に届く。


私が店内をキョロキョロと見回すと、


壮真君が私に気づいて、カウンター席に促してくれた。