トレモロホリディ

「いくらなんでも美菜ちゃん。

それは、お人好し過ぎるでしょうよ。

二人が元に戻るきっかけを、あえて作ってあげちゃってるじゃん」


「元に…戻る…?」


「めぐるちゃんがいなくなって、湊がどれだけ落ち込んでたか、実際に見てないからそんなことが出来るんだよ。

あの細い湊の身体が、今以上に細かったんだ。

やっとこの頃元気になって、彼女のことも忘れかけてたのに。

そこへもって、あのCMだろう?

気持ちが揺れるのは当然じゃないか。

そんななか会いに行ったりしたら、

気持ちが蘇ったっておかしくないだろう?」


「え…」


気持ちが、蘇る…?


そんな…。


だって…。


湊君が前に進みたいってそう言うから。


それに、会わずに後悔はしてほしくなかったから。


だから、行くのは仕方ないって思っていたのに。


だけど、間違ってたの?


やっぱり。


引き止めるべきだったの…?