トレモロホリディ

「こっちこっち。

梨香ちゃん絶対来るだろうと思ってたから、席を確保しておいた」


そう言って壮真君が、店の奥の方のカウンター席に誘導する。


私は急遽、折りたたみ式の椅子を出してもらい、梨香ちゃんの隣に無理矢理座らせてもらった。


「それにしても。

珍しい組み合わせだね」


うーん、確かに。


私と梨香ちゃんが一緒にいるなんて、壮真君から見れば奇妙だろうな。


「入口で偶然会ったのよ」


「あぁ、そういうことか。

とりあえず飲み物だねー。

梨香ちゃんはボトルから?」


「うん。美菜にも分けてあげてー」


「お、了解」


そう言って壮真君は、ボトルが沢山並べてある棚の方へと歩いて行った。