トレモロホリディ

「いらっしゃーい」


ドアが開いた途端、大きな声が店内に響き渡る。


私も梨香ちゃんの後ろに続いて、お店に足を踏み入れた。


わあ…。


なんか今日、お客さんが多い。


前回来た時より、確実に多い気がする。


席もほぼ満席に近いし。


「やっぱり今日は多いわねー。

湊の誕生日だから」


えっ!


やっぱりそうなの?


このお客さんの多さは、湊君の誕生日だからなの?


や、やっぱり彼、人気あるんだな…。


一体どこへ座ればいいのだろうと、梨花ちゃんとキョロキョロしていると。


「おーい!梨香ちゃーん、美菜ちゃーん!」


カウンターの方から大きな声が聞こえた。


誰だろうと思い見てみると。




赤い髪の店長の、壮真君だった。