トレモロホリディ

「いつ…、会いに行くの…?」


どうしよう…。


勝手に声が震えてしまう。


指先もブルブルしてしまうから、


さっとタオルケットの中に隠した。


「明日になったよ。


仕事が終わったら、


その足で行って来る」


明日?


明日って…。


「湊君…。

でも、明日の夜は…」


明日は9月11日だ。


0時になった途端、お店で誕生日のお祝いをするんだよね?


それなのに…。


「大丈夫。

仕事までには戻るつもりだから…」


「帰れるの…?」


「え?

どうして?

充分戻って来れるよ」



当然のように湊君は言うけれど。



でも…。