トレモロホリディ

「CMに出るなんてすげーじゃん。

ついに、仕事をゲットしたってわけか」


そう話す壮真君の隣で、湊君は伏し目がちに食事を再開し始めた。


穂波さんは首を横に振って、壮真君に目配せしている。


それ以上言わないの!と、クギを刺したのだろう。


壮真君はしまった!という顔をして、ご飯を食べ始めた。


穂波さんはチャンネルを朝の情報番組に切り替えた。


画面の端に降水確率が表示される。


「あー、80%か。

これは降るわねー」


それだけ言って、穂波さんはテレビの電源を落とした。


急に静かになる店内。


私はいたたまれなくなって、二人に温かいお茶を入れるため、厨房へと駆け込んだ。