トレモロホリディ

それを思うと、急にドクドクと心臓の鼓動が速くなってしまう。


まだまだ日にちはあるというのに、


こんなんで私の身体は当日まで持つのだろうか。


そんな私とは裏腹に、湊君はふわぁと小さなあくびをしている。


「そろそろ寝ますかー」


「う、うん…」


既に横になっている湊君の隣に、私もゴロンと横になった。


湊君の目はすでにトロンとしていて。


あと少しで眠ってしまいそうな雰囲気だ。


「俺は9月だけどさ。

美菜ちゃんはいつが誕生日なの?」


「え、私?


私は2月だよ」


2月の終わり。


早咲きの菜の花なんだ。