トレモロホリディ

「あ、俺。

ロールキャベツが食べたい!」


ほほう。


ロールキャベツとな。


直球で来るかと思いきや、ちょっぴり変化球だった。


「キャベツって煮込むと甘くなるでしょ?

あれが好きなんだー。

お願い出来る?」


「もちろん」


「やったー。楽しみ~」


バタ足で泳ぐみたいに。


ベッドの上で足をバタバタさせる湊君。


だからもう!


どうしてそんなにいちいち可愛いの!


私こそ、楽しみだよー。


とびっきり美味しいの作らなきゃ。


あ、でも。


その日はそれだけじゃないんだった。



湊君に告白する…



大切な日。