トレモロホリディ

たったこれだけの普通の会話なのに、


心臓が喉から飛び出しそうで大変だ。


普通に考えれば、その日も一緒に過ごすと思うんだけど。


もしかしたら湊君、その日だけはお出かけしちゃうかもしれないし。


きちんと約束をしておきたい。


「えー、ホントに?

お祝いしてくれるの?」


パッと笑顔になる湊君。


「その日はバイトもお休みもらって、何か作って待ってるから。

何が食べたい?

何でもいいよ。

湊君の好きなものにする」


「まじでー?

迷うなあー。

美菜ちゃん、何でも上手だからな。

えー、どうしよー。

コロッケも餃子も、生春巻きも美味しかったしなー」


うーんうーんと、必死に考える湊君が可愛い過ぎる。


キミのためなら、ちらし寿司でも、鯛の塩釜焼きでも、タンシチューでも。



もう何でも作っちゃうんだから!