トレモロホリディ

「ねぇ、湊君」


「ん?」


「お祝いって12日の0時になったら始めるんでしょう?」


「そうそう。

カウントダウンでね。

0時になったら、クラッカー鳴らして乾杯って感じ」


「夜中はそうやって、お店でお祝いすると思うんだけど。

あの…、朝は…」


ぎゅっと両手を握り締める。


頑張れ、美菜。


確約をとっておかないと!


「この部屋でお祝いしていい?」


「え…?」


きょとんとする湊君。


「私からも、



お祝いしたいの。



湊君の、



誕生日…」