トレモロホリディ

「この作品を完成させるのに、何十時間もかかってるんでしょう?

湊君が費やした時間は、3000円の価値ってことなの?」


「えー…」


ベッドに腰を下ろして、頭を抱え込む湊君。


「まぁ…、わからないよね…。

初めてだし…。

逆にさ、どうなんだろうねぇ?

その…買いたいっていう人。

いくらなら買うのかな?」


「え…?」


湊君がハッと顔を上げる。


「聞いてみる…?」


ボソッと呟くと、湊君はうんと頷いた。


私と湊君は相手の方に失礼にならないように必死に文章を考え、その人宛に「そちらの希望の金額を聞かせてください」とメールを送信した。


一体いくらの値段が付けられるのだろう…。


少し待ってみたけれど、その人からの返信はなかなか来ないようなので、


私と湊君はとりあえず眠りについた。



そして夜は仕事に出て。





翌朝になった。