トレモロホリディ

トレーに全ての料理が載ったところで、私と穂波さんはそれぞれトレーを持って彼らの前に置いた。


「お待たせしましたー」


明るく声をかけると、早速二人はお箸を手に取り、左手にはお茶碗を持ってガツガツと食べ始めた。


ふふっ。


男の人が食べる姿って、豪快だから好きだなあ。


綺麗な顔の二人だけど、食べる姿はどことなく必死にエサを食べる子犬のような感じだ。


二人が食べている姿をじっと眺めているのも申し訳ないので、私と穂波さんは厨房へと戻った。


ちなみに今、彼ら以外にお客様はいない。


「ねぇ、穂波さん。

あの人達っていわゆるあの、ホストってやつなんですか?」


私の突然の問いに、穂波さんが「ん?」と目を丸める。