カノジョ?


彼女…。


そっか…。


やっぱり、そうだよね…。


そんなのわかっていたけど。


いざ聞かされると、なんだか胸がチクンと痛いな。


「湊君と彼女さん。

美男美女ですごくお似合いだね」


本当にそう思うから、笑顔でそう言ったのに、湊君はなぜか悲しそうだった。


どうしたのかな?


湊君、さっきから元気がない…。


ん?


ちょっと待って。


なんかおかしい。


湊君とは一緒に過ごす時間が長いけど、彼女に電話したり、メールしたりしている姿を一度も見たことがない。


もし仮に遠距離恋愛だとしても、こんなに女性の気配が全くないのは変だし。


ましてや彼女がいるなら、私と同じベッドで寝るなんてこと、絶対しちゃダメじゃないの。


でも湊君は元カノとは言わず、彼女だと言った。


そ、それって…。


ハッとした途端、ゾクッと背中に悪寒が走った。


も、もしかして…。


病気とか事故で、もうこの世にいません…とか?


だ、だとしたらどうしよう。


絶対触れちゃいけない領域じゃん!


ギャーーーー!


私ったらとんでもないことをーーーー!