トレモロホリディ

湊君の前で普通にしていられるか心配だったけど。


あの可愛い絵に魅了されてしまって、そんなことすっかり忘れていた。


湊君と話し始めると、ついつい会話が弾んで盛り上がってしまうし。


モヤモヤしていた気持ちも、どこかに飛んでいってしまった。


でもこうして横になると、また色々と考えてしまうな…。


湊君はいつも通り、やや真ん中寄りに寝ているけど。


私はなるべく端の方に寝転んで、背を向けた。


あぁ…。


いいのかなあ。


こんなこと続けて。


私と湊君の関係って何なんだろう。


ゲイじゃないってわかった途端、そんなことが気になり始めちゃう…。


私と湊君は友達…?


深く考えずに、そう思っていればいいのかな…。


湊君はすぐに眠ってしまったようだけど、私はなかなか寝付けないのだった。