ミナト君と一緒にほなみに到着した頃には、当然だけど22時を大幅に過ぎていて。


私は穂波さんに平謝りだった。


必死に謝る私の横で、ミナト君が元彼に絡まれていた私の様子を、少し内容を変えてうまく説明してくれて。


そのお陰で、お咎めらしきものは一切なかった。


ミナト君はというと、自分目当てのお客さんが来店していない限り、多少の遅刻は全く問題ないと話していた。


遅刻をしてしまった申し訳なさで、なんだか落ち着かないスタートになってしまったけれど。


時間が経つにつれ、だんだんウキウキして来て、勝手ににやけてしまう顔を普通に戻すのが大変だった。


つい昨日まで身体がだるくてどうしようもなかったのに、今日の私はとても元気に仕事をこなした。


そんな私を穂波さんは、終始不思議そうな顔で眺めていた。