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「ねぇ、穂波さん。

蝉の声ってどうしてこう、暑苦しくてうっとうしいんでしょうね」


ジリジリジリジリと。


余計に暑さが増すようで、イライラする。


「どうしたの?急に。

蝉なら毎日鳴いてたじゃない。

今まで気にしてたっけ?」


「なんか、今日は気になります…」


私ははぁと言いながら、お客様が食べ終わったトレーを片付けた。


「ミナちゃん、昨日からずっとため息ついてるよ。

身体がしんどいんじゃないの?」


「えっ、ホントですか?

全然気がつきませんでした」


ひゃ~、ため息なんてついてたんだ。


ほとんど無意識だった。


気をつけなくちゃ。