千日紅~永遠のキズナ~

『珠愛』


目を閉じると、愛おしい人があたしの名前を呼ぶ。


「蓮」


名前を呼ぶと、優しい笑顔で笑ってくれる。


あの彼独特の煙草と香水の匂いに包まれると、安心できた。


だけどあたしが最後に見た蓮の姿は血だらけで、凄く痛そうで、、。


大好きだったあの優しい笑顔じゃなくて、


ただひたすら痛みに耐えるような苦しそうな顔をしてた。


いつも言ってくれる「好きだよ」とかじゃなくて


「ごめんね」って言った蓮の顔が今もあたしの中から消えてくれない。


そんな蓮の姿を、、、見たかったわけじゃない。


最後に抱きしめた蓮からは、大嫌いな血の独特の匂いしかしなかったんだ。


あんなに一緒に居たのに、最後に見た蓮の姿はあたしが全く知らない、、、


、、、蓮だった。


「、、、、会いたいよ」


気付いたら、あたしはそんな言葉を呟いていた。