あたしは自分の部屋に戻り、誕生日の時に貰ったオルゴールを手に取る。


まだ箱の中に入っていて、貰った日から一度も音楽を奏でていない。


蓮から、直接貰いたかった。


あの日、、、、


どうして、あんなことになってしまったの?


ぶつけようのない、想いが湧き上がる。


あたしは箱の中からオルゴールを取り出し、蓋を開ける。


開けると、オルゴールのメロディを聞いて涙が溢れ出す。


あたしの大好きな音楽、、、


蓮に言ったことなんてなかったのに、わかってたんだ。


オルゴールの音が止まり、ネジを巻こうと手をかけた時にやっと気付いたんだ。


オルゴールの中にある、見覚えのある鍵に。


あたしはオルゴールの中から、その鍵を取り出す。


使い込まれたキーホルダーがついていて、何処の鍵かなんてすぐにわかったんだ。