でも、名前と顔が一致しない。


「、、、誰さんだったっけ?」

「咲だよ」


咲ちゃんは空いている前の席に座る。


「ごめん。まだ、クラスの子の名前覚えてなくて」

「仕方ないよ~。珠愛ちゃん転校して来て、すぐ夏休み入っちゃったし。、、、珠愛ちゃんアメジストの姫になったの?」


咲ちゃんはあたしのブレスレットを見ながら言う。


「知ってるの?」


あたしが聞くと少し顔色が変わった気がする。


「うちの学校じゃ、有名だからね」


咲ちゃんは笑って言う。


さっきのは、あたしの勘違いなんだろうか。