夕食は、特に何もなく終わった。そして消灯。

消灯後、中学生のする事は多分部屋移動だろう。

先生にバレない様にやるスリルが良いらしい。

祐也と班員の合わせて四人には、どうにも理解できないから部屋で大人しくしていた。

ちっちゃい明かりを付けてトランプで遊んだり、小声で喋ったり…

こんな日に話す事と言えば!!女の子の話。

「で、誰が好きなのよ?」

ってな具合に仕切りたがりの剛(たかし)が話を進める。

始め付き合う気にならなかったのだが、あまりにしつこく、ほぼ強制的に話に参加させられた。

「誰って、ただで教えるほど俺も馬鹿じゃねーよ」

普通はそこで終わるのだが、そこで終わらないのが修学旅行。

「じゃぁ全員で交換だな」

意味が分からない。
この場合、選択肢は三つ。

口を割らず男友達を捨てるか、適当に嘘の名前をあげるか、諦めて本当の事を言うか…。

どれを選んでもリスクはついてまわるわけだ。