「り、流星!」
「お前何してんだよ?ストーカーか?」
呆れたように笑う流星。
そうだ、流星もバレー部だった…
「ち、違うもん…今日は楓先輩の許可もらってるもん。流星は何してるのよ」
「…へぇ。よかったな…俺は次だから」
一瞬切なそうな顔をした流星だったけど、すぐに笑顔に戻った。
そして、試合を終えた先輩が私に気づいてやってきた。
「おー、蛍!そこにいたのか。気づかなかった」
「へへ、今来たばっかなんです」
「え?何かしてたのか?」
「あ…いえ、ちょっと居残りしてました」
なんだそれ、と笑顔で言う先輩。
その笑顔を見るたびに、私の胸はキューっとなるの。
苦しくて、愛おしくて…
嘘をついてしまった自分がイヤになる。
「蛍…?泣いてるのか?」
え…
気づくと私は涙を流していた。
なんで…なんで!?

