南々side

今日は仁志が、なんだかぼうっとしている。今日は、練習後に大掃除があるのに…

部活内で仁志と会話ができるのは、私だけ。
だから、私と仁志がパートナーだ。これはもう、決定事項。

「南々ちゃん、助けてー!!」

「どうした?芽衣?」

同じパートの池田芽衣。少し天然が入った可愛い子だ。

芽衣の背中には、良くん。

「あー。発作ね。待って、戸開けるから。」

芽衣の彼氏、高野良くんは発作症がある。こうやって、一週間に2度ほと、倒れてしまうのだ。

「めいー。しんどい。」

「待って!南々ちゃんに保健室、開けてもらっているから!!」

カチャ

ようやく保健室が開いた。芽衣は急いで良くんを運び入れる。
しばらくして、芽衣が出てきた。