片思い

「ありがとうございます!」

私は急いで着替える。

擦れ違ってばっかり。
今年の夏の始まりは最悪だ。

肩の震えが止まらない。
周りに気付かれないように声を殺して泣いた。

一人バスであの場所へ向かう。
あの場所とは、二人が通っていた中学校の前の道をずっと進んだ所にある、小さな公園の事。

携帯電話から真哉に電話をかける。

出て。
お願い。
出て?