片思い

「真哉?」

真哉の近くに女子がいるんだろう。
何か言い合ってる。

むかむかする。

『あ、柚紀那?今日放課後部活ないらしいからさ、駅前のスタバ行かね?』

「どうしてもスタバ?」

駅前のスタバが先輩のバイト先だから抵抗がある。

『駄目?抹茶ラテ飲みたくて〜!』

「ん...ごめん今日やっぱり無理!」

『そっか。分かった』

真哉の萎れた表情が目に浮かぶ。

「じゃあね♪ごめんね!」
電話を切ってメールを見る。

《アド教えて?》

本気。。。なのかな?
わたしは澪のメールアドレスを送って、教室にかえった。

「柚紀那おかえり」

比奈があたしの席に座っていた。

「あっそういえば比奈、中野君と上手く行ってんの?」

比奈の彼氏は中学校を出たら、甲子園目指し、北海道の苫小牧に一人で引越して今は寮生活。
つまり、遠距離恋愛なのだ。