優しい場所


あれから、私は家に帰った

輝のあの目は嫌いだ

あの真っ直ぐな目が

なんでも見透かしてしまいそうで

姫になってと言われたのは
正直うれしかった

でも、昔のことを思い出すと
素直に喜べなかった

私は昔、族に入っていた

その族の総長でもあった

でも、ある事件があって
私は総長をやめた

私は、人殺しだ

みんなは本当のことを知らない

私は、不幸しかよばない

私といるとみんな不幸な目にあう

輝桜のみんなもきっと…

私は、臆病だ

いつも逃げてばかり

輝にも言われたとおり

嘘をついて自分自身に
言い聞かせてずっとずっと
逃げてきた

わかってた、分かってたけど
認めたくなかった

でも、こんな私を認めてくれた
ことが嬉しかった

思わず泣いてしまったぐらいだ

でも、また嘘をついてしまった

族のことを聞かれたとき
すごく動揺した

言いたくなかった

言ったら、嫌われるんじゃないかって

また逃げた