花婿は誰にする?

夜城SIDE

その知らせは突然だった

「夜城、お前に頼みがある」

お父さんの口からその言葉がでたときだった
なにかあるなとは思ったが、内容までは検討もつかなかった

「なんですか?」

「・・・雲母美宵ちゃんって・・・覚えてるか?」


その名前に俺はピクっと反応した
忘れるはずない


美宵は








俺の初恋の相手だ


俺がまだ10歳だった頃、パーティーで出会った3歳年下の可愛い女の子
まさに一目惚れだった


9年たった今でも忘れられない俺って・・・重症だろうか

「覚えてますよ、その子が何か?」




「んん・・それがな、この子と結婚前提の同居をしてほしいんだ」


ん?
同居?
お付き合いじゃなくて?


でも、なんでいきなり・・・
突拍子もなさすぎる・・

いや、でも、まんざらでもないけど・・


それから詳しく聞くとほかにも候補が4人いるとか
負けられないな
ほかのやつになんか渡してたまるかよ



俺は快くOKした